ケルクショーズ・イリヤ 3号店(Quelque chose, Il y a - troisième)

Il solito tran tran(でも明日は何か新しいことを考えるだろうか……)

小書き(捨て仮名)のことを「拗促音」と呼ぶかの疑問出し

 (断っておくと、国語表記論でもなければ、印刷業界うんぬんの話でもないが)文字の業者ではないウェブ記事のライターが「ゃ」とか「ゅ」のことを「拗音」と書いていたので、疑問に出すか迷った。

 

 拗音というのは、「きゃ(kia)」とか「じょ(zio)」みたいな、小書き文字をプラスして表記して、ひとつの子音としてあつかうもので、かなりシステマチックなことばである。

 

 どこでどうなったかは追っていないけれど、この小書き文字の「ゃ」が拗音と呼ばれていて、なおかつかなり流通しているっぽい。ちなみに業者によっては「捨て仮名」とか「半音」とも呼ぶ。

 

 「捨て仮名」は業界用語というより一般の辞書にも載っていたと思う。ちなみに、小書きを伴わない一文字で一音の文字は「直音」とか「なみ仮名」という。ATOKの文語モードだと小書きがぜんぶ直音表記になった気がする。ぜひお試しあれ。

 

 これは蛇足だけど、韓国語では閉音節があるので小書きの「」(ム)がある。日本語のカタカナでは「シンドローム」とか「システム」と直音で書くけれど、おそらく韓国語経由でカタカナにするときは「システ」とかになると思う。アイヌ語を表記するときも、小書きの「プ」("cup"の"p"音)とかいろいろ工夫していたという。

 

 ということで、いちおう「小文字の"ょ"だけのことは基本は小書きや捨て仮名と呼ぶが、拗音としても一般的に通じる」的な感じで疑問出しをした。ただ、こういうのを出すとき、じぶんのなかにどこか「勉強になった」と思ってもらいたい教育的なエゴがあり、そのあたりをかえりみるに、やっぱり要らない(気持ち悪い)疑問出しだったのではないかとも思う。