ケルクショーズ・イリヤ 3号店(Quelque chose, Il y a - troisième)

Il solito tran tran(でも明日は何か新しいことを考えるだろうか……)

伊東屋「INK.Ink.ink! ~インク沼へようこそ~」展、1,000種類のインクでつくられた湖沼に浸かって

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 銀座伊東屋の地下ホール(G.Itoya InspirationHall)でひっそりと開催された「INK.Ink.ink!」展に行ってきた。というか例のごとく文具オタクのShikimiさんに連れられてきた。

 

 伊東屋のバイヤーさんによると三つ目の「ink」を強く発音するらしい。アントニオ猪木さんで有名な「1,2,3,Dhaaaaa!」の「Dhaaaa!」のニュアンスだろうか。申し遅れたが、冒頭の画像はナガサワ「Kobe INK物語」のコーナー。イベントは参加費500円のみで太っ腹(なのでちゃんといくつかインクを購入した)。

 

 会場には全部で「1,000種類」のインクが置かれており(!)、その全てを試し書きできる極めて狂い切ったイベントだった。SNSのタグをみると6時間かけて500色しか書けなかったみたいな話ばかりで、おそろしい。私は初心者も初心者なので、気後れしかない。pelikanのひともトークイベントで「萬年筆を持ってる方(いらっしゃいますか)って言っても、ここに来てるひとは皆さん持ってますよね(汗)」という感じで、参加者のレベルの高さを察してしゃべりにくそうだった。気後れするよね、わかる。

 

 なんなら、1,000種類をコンプリートしたい彼女さんの雑用係(?)をやらされている男性もいて、日曜日のデパートのお父さんのアナロジーを感じたりしていた。あの2人はどうなったのか今さら気になる。

 

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 アパレル系で働いていたころに千葉先輩からもらったペンが赤のPARKERで、そのときから好きになったメーカー。そちらさんの「PARKER QUINK」を発見。こういうとっかかりがあったおかげで、初心者でもインク沼の現場でもなんとか参入(入沼)できた。ありがとう千葉さん。色はそこそこ、インク瓶の形状はめっちゃ好き。

 

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 こちらは「藍濃道具屋(道具屋蓝浓、レンノンツールバー)」という台湾のインクメーカー。日本初上陸。私もインク沼に初上陸。伊東屋によるとタピオカも入ってないし、八角(バージィァオ)の匂いもしないらしい。銀座伊東屋のソーシャル担当者、けっこうおちゃめ。水彩っぽさもあって超きれいだった。Shikimiさんが予約購入した。

 

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  これはセーラー万年筆の「四季織」シリーズ。「夜長」とか「囲炉裏」とか、和テイストなネーミングが際立っていてよい。「時雨」の色が最高だったので買った。

 

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 こういうのはたぶん沼にはまったひとには嬉しいんだろうと思う。私には情報量が多すぎて処理落ち案件だったので写真だけ撮って敵前逃亡した。敵ではないが。青がすごく多くていいよね、的な相槌だけはポスターに向かって独りごちておいた。

 

 そういう感じで、インクについてなにか知識を得たというよりは、体験を得た。書くのが楽しくなる。ペンで書くことの自己嫌悪――例えば非効率とか字が汚いとかによる自己憎悪――をおもいっきり省ける。自由だ。ペンは自由が九割。

 

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 買ったやつ。左上から時計回り。PILOT「iroshizuku 冬将軍」(INK-50-FS)、ナガサワ「PenStyle Kobe INK物語 第26集 和田岬ブルー」、ナカバヤシ「TACCIA(タッチア) すなおいろ 蝦」(TFPI-WD40-07)、セーラー万年筆「四季織 時雨」(13-1008-201)、セーラー万年筆「万年筆用ボトルインク インク工房 343」。

 

 インク沼、めっちゃ楽しかった。色がいいね、色が。

 

 銀座伊東屋というと、建築分野ではグッドデザイン賞をとったところで、建築のひとも楽しめる場所だと思う。

 

 

 そんなこんなで、帰りは電車で秋葉原に寄って、バッティングセンターで則本昂大投手に気持ちよく打ち取られて、いい汗をかいて、スタバのフラペチーノを飲んで、家に向かってふたたび電車に乗った。おつかれさまでした。