偶感、ときどき哲学

各務太郎『デザイン思考の先を行くもの』、未来の想像力を巻き戻してスペキュラティブに差し出し直すこと

各務太郎(かがみたろう)さんの『デザイン思考の先を行くもの』(クロスメディア・パブリッシング)を読んだ。 私の感想をぎゅっと凝縮すると、「(異分野の)才能を集めてデザインしろ、金の話をするときは成功例に徹底しろ、というか金の話をしろ、じぶん…

YUtuKI『どうか今日は…』、咳嗽する夢と恐縮する現実のあいだで

YUtuKI『どうか今日は…』140mm*180mm*16mm アクリル デザインフェスタ(vol.48 1日目)で、B-35にブースを構えていたYUtuKIさんから購入した絵画『どうか今日は…』。少女の切迫したドリームスケープ。 私は、ほとんど夢をみない子どもだった。その代わり、現…

言語化しにくい「想像力」がある、駅前で出会ったチーズケーキ売りのイベントキャラクター

駅に向かっていたら、かごを押しているひとが話しかけてきた。新宿で働いていたころ、オフィス周辺でヤクルトさん(ヤクルトレディ)が大きなかごを引いて走りまわっていたのをフラッシュバックライクに思い出す。 「3分だけ、北海道のお菓子とかあるんです…

明日も書きたくなるような執筆環境をととのえる、「NEXUS7」と「ThinkPadトラックポイントキーボード」

執筆環境という概念がある。あとーすさんが以前に「#皆の執筆環境」(TaskeyU)というタグをやっていたが、あれはとても参考になった。 執筆環境というのは、まだ出力していないアイデアをまさに出力するときの環境のことである。 つまり、子どもを出産する…

調製(preparation)で考える小説のつくりかた、その作品のゴールは「真黒」なのか「鉄黒」なのか「漆黒」なのか

あなたの作品は、真黒だろうか、鉄黒か、漆黒か、墨色か、ブルーブラックか、ロイヤルブルーか、オイスターグレーか、濃紺か、藍濃か、黄緑か、赤紫か。 プロになってから、プロの仕事というのは何かと考える日が多くなった。そのひとつのアイデアとして、「…

鬱と筋トレ、フランス語の「régime」という概念をはさんで考える

フランス語の「régime/レジーム」を調べてみると、世界史とかで習った「統治方法」という意味のほかに意外な意味があることを知る。CNRTLという仏仏辞典から。 Manière habituelle d'agir, de se comporter; règles de conduite que l'on adopte (en partic…

フリーランサーの気分転換について、易疲労はエグゼクションによって解消する

疲れたな、と自覚することがある。壮大な疲労感とかではなく、目の前の仕事を先に延ばしたくなるようなプチ倦怠感というか易疲労(easy fatigue)のようなもの。仕事と生活のスケジューリングの都合上、やや無視していたが、これ以上の放置はやばいと感じた…

なんのためにお金を払うのか、小説家のファンにおける"pay to love"の支援はありうるか(pixivFANBOXにクリエイター登録しました)

※(校正者としての)ディスクレーマー:このブログでは「課金」を浸透している使い方(paid servicesに対するpaymentの意味)にもとづいて使っています。 私が考えているのは「コンテンツにおける"pay to love"の在りかた」みたいなものである。"pay to play…

イベントを主催したい、主催者とは「大人の人」のベストエフォートを訓練したひとのこと

中学生のときの社会科見学だったか。事あるごとに点呼確認があって、当時あまり好きではなかった体育教師が、ペアノが公理化した自然数を使って40までラフに数えていく。休憩をはさむたびに、自由行動があるたびに、ときどきじぶんで数がわからなくなって1か…

エウダイモニア、衣食住を消しながら判読可能にしておくこと

イーアイデムさんのオウンドメディア「りっすん」に、赤澤えるさんのインタビュー記事が載った。 彼女のことばに耳を傾けていると、じぶんの衣食住に関する観念が洗濯槽のなかでぶん回されているような気分になる。一着一着に名前の付いた服をつくる、その意…

掃除と痕跡――最初の痕跡をやり直しへと巻き込みながら時間を新しくする

「どうせすぐに汚くなるのに」という悪魔のささやきが、掃除の手をにぶらせる。しかし掃除には価値がある。超高級ホテルというラグジュアリーな場所でさえ、掃除というのは欠かせない。いやむしろ、掃除の重要度が増すと言ってもいいだろう。 掃除というのは…

マウンティングについて(1)これだけ多くの選択肢があって賢く選択したのだから中吉ぐらい選べているだろうという思い込み

2014年、『女は笑顔で殴りあう:マウンティング女子の実態』という書籍が出版されたり、「ファーストクラス」というマウンティング女子のテレビドラマが放映されたり、ハフィントンポストから「人はなぜ『マウンティング』をしたがるのか」という記事が公開さ…